マーケティングってなんでしょうね。

ぼくは個人的には「マーケティングとは経営そのもの」と考えているのですが、もっと細かくブレイクダウンして定義づけてみると人それぞれの定義ができてきます。

マーケティング(英語:marketing)とは、企業や非営利組織が行うあらゆる活動のうち、「顧客が真に求める商品やサービスを作り、その情報を届け、顧客がその商品を効果的に得られるようにする活動」の全てを表す概念である。
(出典:WikiPedia)

マーケティングとは、「顧客の欲求と満足を探り、創造し、伝え、提供することにより、その成果として利益を得ること」だと説明されています
(公益社団法人 日本マーケティング協会 会長 後藤卓也氏のあいさつ文より抜粋

ぼくがよく見にいっている河野武さんが運営されているmarketingis.jpにはマーケティング定義集が掲載されていますがこれを読むと本当にひとそれぞれの定義があって興味深いです。

人の置かれている立場や職種、部門によって見える風景が異なれば、発信される言葉も違います。同じ言葉を使っていても定義は異なるりますから、人材業界ではキャリアカウンセリングの際に最初に定義を明確にすることを習ったりしますが、本当にさまざまな定義がありますし表現方法があるものだと思います。

マーケティング分野の第一人者と評価されるフィリップ・コトラーは

「マーケティングとは価値を創造し、提供し、他の人々と交換することを通じて
個人やグループが必要としと欲求するものを獲得する社会的、経営的過程である。」

日本人が大好きなピーター・ドラッカーは

「マーケティングの目的は販売(セリング)を不要にすること」

と言っています。定義はこれからもずっと議論されていくことでしょうし、これだけで何日も話ができそうです。

ここではひとまず会社ごとにマーケティングの定義が異なる、ということをまず前提にエントリーを行ってみたいと思います。

まずは知ってもらうこと

商品を販売したい場合、或いは自社のことを世の中に認知してもらうためにはまずは「知ってもらう」ということが必要になります。現在は「知ってもらう」ことがとても難しい状況になっています。
 
先日のエントリーでも触れているように情報発信量は大爆発中です。インターネットのトラフィックもモバイル(スマホ)の比重が増えて今までのウェブサイトでは閲覧しにくい状況になってきています。
参照: 「情報流通インデックス」計量結果の公表(H21年度版)

そこで「有益な情報を提供」して「見つけて」もらい「信頼」を得て「購買者」になっていただくというプロセスを踏まえたインバウンドマーケティングという概念がHubSpot社より提唱されるようになりました。
 
(ウェブからなんとか問い合わせを増やしたいという欲求は以前よりあったと思います)
*ほぼ日刊イトイ新聞のHubSpot社訪問記事は非常に面白いです。

ただ現在注目されているのはインバウンドマーケティングのプロセスの入り口である「コンテンツ生成」と「集客方法」についてであり、ここに従来のSEOと相まってコンテンツマーケティングが新しいSEOだとか、○○○をするための3つのやり方、といった数字を入れた煽りの様なタイトル記事が乱造されている状況が続いています。
 
新しいものが出てきたときには必ずこうした混乱が起きるものです。ぼくが10年以上前にはじめてSEO業界に入った時も手法をめぐってかなりの見解の違いが各社であったように記憶しています。

集客はマーケティングプロセスの1つ

この話題になっている手法はすべてマーケティングの1プロセスである集客の部分なのですよね。
 
そしてこの手の記事には往々にして「誰に」「どうやって」伝えるのかということはあまり触れられていません。よくよく読んでみると「ブログコンテンツを大量生産すれば集客できる」的な記事が多いような印象です。そして多くがアフィリエイト広告収益を目指すブログだったりもします。(医薬や化粧品関係、保険などに多いですね)
 
PVが重要指標のウェブサイトであったり、広告収入に結びつくサイトならなにはともあれ集客ができれば良いのでしょうが、こうした記事が大量生産されることはその情報を必要としている人以外にはスパム以外の何物でもありません。外部ライター(内職の主婦の方とか)を雇って記事を大量生産し、外部リンクファームを構築するのはインバウンドマーケティングの目指すところではないでしょう。

また良く見かける事例集も前提となる環境条件などが違い過ぎてあまり参考にはなりません。羨ましいな、と思うのなら媒体に掲載されている企業にアポイントをとり訪問して実際に話を聞かせていただき、前提条件を限りなく近づけるよことで、プロセスをどう自社内に再現するかということにトライしてみるのもいいと思います(90年代にはよくやっていました)。

企業が案外見落とすポイント

ところでマーケティングのこと、セールスプロセスを考える時ぼくたちは概ね歩留まり率、リード率を重視します。ぼくが経営陣にいたときもこの歩留まりをKPIとしてモニタリングしていたものです。
 

潜在母集団>母集団>見込顧客>商談>受注>請求>入金
というファネルですね。でもスパムが増え続けると「知ってもらう」こと「みつけてもらうこと」はとても困難です。

だからといってそこから降りるわけにはいかない。

適切なコンテンツと適切な予算配分で集客は続けていかなければいけないのです。だって企業を存続させるには適切な利益を確保する必要があります。売上とは世の中からの支持でもあるからです。
 
そして支持をえるにはまず「知ってもらう」ことが必要で「買ってもらう」という行動がそこについてこないと利益はでません。その源泉はどう考えてもお客様なんです。だからドラッカーも

事業の目的とは顧客の創造である

と言うのでしょうね。

じゃぁ集客の次に何をすればいいのか。じつはここが大切なんじゃないか、というか中小企業が目指すべき施策ではないかと考えているのが、「いかに既存顧客に残ってもらうか」という視点です。
 
集客面や新規顧客獲得は最新のマーケティング事情やアドテクに触れる機会も多く華やかそうです。だけど「今のお客様との関係を強化するコト」もそれと同じくらい重要だと思うのです。

集客して、購買者にコンバートした方々に適切な(押しつけでない)サポートを行い、最初はささいなきっかけだったかもしれないけれど、自社を好きになってもらい最終的には信用してもらえるマーケティング施策を考える。それによりリピート率が上昇したり、生涯購入額があがっていくことを目指す。

図にすると↑のような感じです。個人的には鼓のようなので”つづみモデル”と呼んでいます。

後編に続く

 

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