ぼくが今まで担当してきた仕事の肩書きには色々とネーミングがつきました。
一番わかりやすいのは名刺に印刷される部署名とか肩書き。
これが対外的には仕事の範囲を表していると思いますが、小さな組織とかベンチャー企業の場合、内部的には印刷された内容のことだけをみんながやっていては困るって面があります。
- 気がついた人が細かいタスクも拾う
- 拾ってくれたことに回りが気づき感謝する
- そのことにより互いが補完関係にあることに気づく
- 気づいたことが定型化されていく
もちろんこういうやり方は最初の方だけ。ずっとこのままだと非効率極まりなくて、負荷がかかる人は離脱する。大組織になると「余計な事をするな」という風に切り替わる。ですから当初の小規模な組織だけでの話だとおもう。
それはぼくの仕事じゃあない
大事なのは組織の大小に限らず「それはぼくの仕事じゃあない」と言い始めて険悪になったり、妙に気を使いあって結局誰も何もしないことでケアレスミスやヒューマンエラーが積み重なってしまうことを極力なくしていくことではないでしょうか。
そう考えてみると話が飛躍するような印象ですけれど、総務経理人事という管理部門(管理担当者)と営業と開発(或いは運用部門)があるとすれば、部門名称に託された業務領域以外に、全員がもつべきはマーケティング視点だと思うんですよね。
「わたしは担当ではないのでちょっとわかりません」
ってのはお客様にとっては関係のない話ですよ。あぁいう電話応対されるとユーザでいることやめたる!とか思いませんか?
ぼくは数千人という単位の組織に直接所属したことがないので、その規模になると現場の人たちの感覚をちょっと想像しにくいところはあるのですが、お客様からすれば
「あなたも会社の人でしょ」って意識で話しかけているわけです。
起きているすべての事を全員が理解して対応すべきだってわけじゃないけど、1次対応をある程度は誰しもができるような意識をもつことって大切だと思うのです。せめてどこの部門に連絡を取ればいいのかとかね。
これが共有されていると、問い合わせた時に担当者をグルグルたらい回しにされるとかなくなっていくと思うんですよ。そのためには意識だけではなく、共有できる仕組みと起きたことをフィードバックしあえるシステムを組織内で持っていくことが大切になるんじゃないのかな。
小規模組織に期待すること。大規模組織に諦めていること。
大企業だと問い合わせる側も「まぁしょうがないか」と思ってしまう面もありますが、小規模組織が相手だと「人数少ないのだから、判るんじゃないの」と思っていることもあります。だからお客様との対応って「組織が小さいから」というのは言い訳にはならないと思うんですよね。ぼくは個人の名刺に「マーケティング」という言葉が入ったことはありませんが、自分が組織をつくった時には意識をもって貰おうと考えて「マーケティング本部」という名称を入れたことはあるんですよね。
時々TVにでたり雑誌にでている加賀屋さんは、このシステム作りがうまくいって、おもてなしに従業員が集中できる環境をつくっているんじゃないですかね。内部に話を聞きにいたことがあるわけじゃないので、推測ですけれど。機会があれば一度話を伺ってみたいなぁ。ちなみにマスメディアによく出ている方は会長さん(兄)で、社長(弟)は別にいらっしゃいます。
[追記20140401:会長の息子さんが世襲で社長就任されました。]
「意識をもて」というお題目だけじゃ仕組み化はできっこないので、意識をもってもらうために、どういう環境を整えるのかがマネジメントの仕事。ベンチャー企業の常だよなぁーと名刺の裁断処理をしながら考えてみたのでした。
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