未来企業は共に夢を見る-読みました

 
この本は2013年度のマイ・ベスト。
ブログに感想文を書いたら著者の石塚しのぶさんからコメントを頂いて超感動した。 

かつて顧客を「マス」として扱うことが当たり前だった時代はマニュアル通りに顧客を捌くのがふつうでした。
しかし現在顧客は「個」客として主張をはじめました。自分の事情やニーズに合わせて「自分らしく」扱ってもらいたいと思っているのです。これに対応するために、お客さんの「個」に対応することが望まれるようになっています。そうするには接点に立つ人たち一人ひとりが自ら意思決定を下し行動できる環境をつくることが必要になります。そのためには会社の中の皆が共通の価値観をもちその価値観を意思決定や行動の物差しとする組織作りが必要になってきます。価値観に基づいて組織を管理する、すなわち価値観を物ざしとした意思決定や行動を促すためには「価値観」を空気のようなあやふやなものとして、ほおっておくのではなく、きちんと言葉で定義し、会社の全員で共有しそれをカタチにすることが必要です。

企業文化は「空気」のように「あって当たり前」の存在でありながら実は企業の発展をプラスにもマイナスにも左右する極めて重要な指標です。ですから経営者やリーダは組織のプラットフォームとして会社の使命や社会的意義をより良く全うすることを目的とした企業文化を意図的につくりこんでいくことが必要になります。
まずは企業がなぜ存在するのか
社会にどんな価値をもたらすのか
を打ち立て、それを実現するために必要な「価値観」を明確にして、それらに基づいた企業文化を意図的につくりこんでいくこと。わたしはそれを従来型の「自然発生的な企業文化」と対比し「戦略的な企業文化の構築」と呼んでいます。

スモールジャイアンツの本で感じたことに近いニュアンスのことが書かれています。かつてのぼくにこの一節を見せてやりたい。
 

未来企業は社内のだれもが自立の精神をもち会社の目的の達成に向けて自らかんがえ、日々価値創造している企業です。そしてその未来企業の経営の柱になっているのが価値観をベースとした
企業文化なのです。企業文化はどこの会社にも存在し、組織の構成員にとって毎日の判断基準となるものです。しかし「判断基準」とはいっても、ほとんどの組織でそれが意図的に行われているわけではありません。たいていの企業の場合、企業文化は空気のような存在で本人の意識に関わらず、社員の日々の行動や言動に多大な影響を及ぼしています。

「急いでいきたければ一人で行けばいい。
遠くへ行きたければ、みんなで行くことだ。」

企業は人の集合体です。企業という組織の中でその構成員の一人ひとりが周囲の人たちと「つながっている」と実感できるかどうか自分が周囲の人の役に立っていて、その価値が認められると感じられるかどうかが第一の前提となりますが、その他に企業として「社会の役に立っている」「社会と繋がっている」という実質的な認識があるかどうかが今後企業の健康を測る上で無視することのできない指標になってくるでしょう。だからこそ
「自社の提供する商品やサービスが社会にどんな価値をもたらすか」
言い換えれば「会社の存在意義」を明確に定め、構成員全員がそれを共通理解することが、もちろん必要なのですが、社会生態系の中に住む「会社」という生命体として周りにどんな貢献をしているか、ということが極めて重要になってくるのです。

わかっているつもりで、全然わかっていなかったんだなぁとイマサラナガラに思う。
 

必要不可欠な条件として「共通の価値観を持つ人たちが集まること」をあげています。多くの人がどんなに偶然に出会う機会をどんなに設けてもオープンさ、協業の精神、楽観的視野という価値観を共有できなければ新しいアイディアの創出などの価値創造は起きないという事です。

そう。必要条件なんです。そこで満足しちゃった。だった会社をつくること、自分たちの場所(プレイス)獲得することが最初の目的にしてしまっていたから。そこから次の議論をすべきだった。
 

モノの生産が主要経済活動であった時代はすっかり過去のものになりました。サービスや体験が経済活動の中核をなす時代になりました。モノの生産では機械が主役であり、人はわき役でしたが
サービスや体験の生産では買い手(顧客)と売り手という「人」が主役です。
人が一つひとつずつ手作りで生産するサービスや体験における究極の差別化はそれに携わる人の「個性」や「感性」や「感情」です。働く人の感情次第で企業は宝玉ともなり、ただの石ころにもなりえるのです

サービス業界出身なので、案外すんなり入ってきた。EC業界でもこの辺りは模索されているけれど、プロダクト販売じゃないフィールド出身者には思い当たる場面が結構あるんじゃないのかな。
 

企業リーダーは自分や人の感情の浄化を促すファシリテーターの役割を果たすという事です。これは先述の「組織の精神衛生」の話にも通じてきます。会社で働く人たちが不安にさいなまれて前に進めなくなったときに突破口をつくり、実践に移れるように促すこと、それがCEOの役割です。

かつて大企業の強みであった「規模と効率化」がむしろ足かせになっている時代です。俊敏さ、適時に軌道修正する柔軟性がいまほど求められている時はないからです。ビジネスを存続させるために、売上や利益を上げる必要性があることには変わりはありませんが、それをいかにして達成するか、そして何をもって優良企業の指標とするかということが大きく変わってきています。

これからは従来は”非効率”とされてきた事柄と、収益のバランスをいかにうまく取っていくことが重要かってことだと思う。一見無駄だと思われる汗かきが大切になってくるはず。
 
 

企業文化を自然発生的に作るのではなく戦略的にどう作るのか、その効果に関して事例研究と共に書かれた書籍です。ビジョナリーカンパニー2と一緒に読むと繋がるシーンがあり興味深いです。

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でフォローしよう!

この投稿へのトラックバック

トラックバックはありません。

トラックバック URL