非財務情報を見える化できる組織

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もうすこしで年度末ですね。3月決算の会社って多いと思うんです。決算期になるときに、ぼくの仕事のひとつに「決算報告書」や「短中期事業計画書」の作成ってのがあります。
 

なんのために「決算報告書」や「短中期事業計画書」をつくるのか

まずは実務的なことになりますが取引先金融機関への報告のためです。それと同時に社内への情報公開として利用します。
 
ぼくは自分も経営していたことがあって当時はVBが株主でしたので報告書をつくるんですよね。10年位前のをみると結構稚拙なんですが2006年の時点で「インターネットビジネスとリアルビジネスの融合を目指す」とか書いてある。
 
で、経営者になる前も取締役だとか事業責任者のポジションでなぜか営業に集中させてもらえずに(笑)資金調達を命じられるようなポジションにいたんです。そのときに金融機関の人に聞いたんですが「決算書」や「試算表」だけで資金調達を行おうとする会社ってすごい多いんですよね。ぼくは幸い当時会社に出入りしていた監査法人の部長さんからレクチャーを受ける機会に恵まれて、企画書めいた「決算報告書」をつくるようになりました。いま思えばアニュアルレポートの触り的な感じですよね。 
 
で、こうしたドキュメントがないことは別に非上場会社である中小企業にとっては悪くもないんだけど、 資金調達の確率を高めたりスピードを上げたい というニーズがあるのならやるべきことが2つあります

毎月の試算表提出による報告
決算報告の際のレポート提出
です。
 
これは金融機関の担当者がどういうふうに稟議を上げるのか理解しておくと、結構重要な仕事だということがわかります。数字による審査が殆どとはいえ全体を100とすると30-40くらいは事業計画の見通しを審査しています。担当者がもの凄く目利き力があって、行内での根回しもできる方なら、事業計画を口頭で済ませてもいいのかもしれませんが、ぼくがいつも主張するのは「資金調達に関わる部分を自分のコントロール外にしていいのか」って話です。
 
 

非財務情報を見える化できる組織になる

 
いままで様々な会社のお手伝いをしてきましたし、金融機関担当者あるいは保証協会の人とも話しましたが、「非財務情報」を見える化して「決算報告書や事業計画書」をきちんとレポートする会社はとても少ないそうです。その理由は
 出来る人が社内にいない からなんです。(時間がないから、ってのも”代わりに出来る人がいない”ってことです)
 
ここをできるように組織を構築していくことが大切です。口頭で伝えることができるってのはプレゼン力があるってこと。でもそれだけじゃ足りない。担当者は行内に持ち帰って、他の人に伝えて納得してもらわなきゃいけない。また自分の組織に対しても「話しただけじゃ伝わらない」のは充分に経営者のなら知っているはずなんです。

 恋愛関係とまったく同じで「まずは言わなきゃ伝わらない」ってのがあって。その次に「適度なマメさ」が必要。その時に考えなきゃいけないのは「どう伝える」なんですよね。「決算報告書」や「短中期事業計画書」はこの「どう伝える」にあたります。   
そのためにはまず自社の非財務情報、つまり「見えない強み」を把握しなきゃいけない。これは組織を数字で理解するってことにも繋がる。次にその「見えない強み」を「見える化=可視化」することがやってきて。更にはその情報を活用すること、発信することが始まります。
 

取り組む必要があるの?

どうしてそれをやるのか?っていえば「非財務情報の公開」によってステークホルダーやお客様の理解が深まり支持に繋がるのなら、これはもうやるべきことなんです。いま正にその真っ最中のお手伝いをしているケースがありますが、いままでやってきていない 組織を数字で理解する ことを実際に行うのは結構なハードルです。業務フローも変わります。フローが変わるってことはドキュメントも変わります。そもそもドキュメント自体を設計しなきゃいけない。考えかたも替えなきゃいけない。ここまで来るとKPIも変化します。

その過程で分かる、得ることができることをざっくりいうと

1.「経営戦略の整理」「組織知」「現場知」「暗黙知」の見える化による組織の活性化
2.アウトプット物を「コミュニケーションツールとして活用」すること
3.経営マネジメント上での品質向上
4.”取組むぞ”ということによる企業文化への寄与

って感じ。なので「ちょっとつくって」では無理なので、そういう無茶ぶりは断ります。(幸いそういう人にはいままで1人しか会ったことがない)
それまでの会話だとかやりとりで思考を深め、共有し価値観を重ねることを経てアウトプットとしての「決算報告書」や「短中期事業計画書」ができあがるんです。

By: Jake Przespo
 
さらにあるといいなってのは社歴ある会社なら社史も編纂したり、社内報的なことも取り組むのがいいですね。社内報までいかなくてもまずはfacebookの秘密グループでもいいわけです。(無理やり友だち申請するのはナシだけど)。つまりはコーポレートコミュニケーションの重要性がそこにはあって、経営上の内部改善による企業価値向上につながるストーリーになると考えています。業績、企業価値向上を行うのならインサイドに働きかけるのが常道です。 
 
でも社内報とか会社経歴書作成っておざなりになって、なんだかコスト扱いになっているんですよね。そこの懸念を払拭するには「なんのために」必要で「誰にわかってもらいたいのか」ってことをきちんと整理すること。

聞こえなければ言わなかったコトと同じ…
湾岸ミッドナイト
 

伝わらなかったコトも言わなかったことと同じじゃないかって思うんですよね。言ったから充分だってのは自己満足でしかなくて。だとすればまずは、きちんと目に見えるカタチで「伝えること」からはじめなきゃいけない。そして「伝え続ける」コトが大切で。更には相手が「その情報がいつでも手にしやすい状況をつくる」ことが必要だなと思うんですよね。
 
こうしたドキュメントを作成できて、コミュニケーションツールとして活用できる会社は、その背景や組織力をもPRできることになるヨって話でした。

 

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