いい会社を作るための前提条件

「いい会社」を作りましょう

ここのところ「いい会社」を作りましょう、をテーマの中心とした事業立ち上げのお手伝いをしています。「いい会社」って何だろうという定義を明かしちゃうと、人それぞれの答えがあるから「いまあなたの頭に浮かんだ状態がいい会社です」って禅問答みたいな答えをぼくはいつもするんだけど、ぼくが思っている「いい会社」の定義を今日は整理も含めて書いておこうと思います。

コミュニケーションができる企業文化

まずはコミュニケーションの話。コミュニケーションバブルはいつまで続くんだろうっていうくらい「コミュニケーション」ってキーワードは採用だとか組織開発のシーンで絶えず言われています。
 
コミュニケーション、風通しがいい会社なんていうと大体でてくるのが

  • 社長室がないので、いつでも会話できます
  • フラットな組織なので気軽に相談できます
  •  
    といったようなサークルノリ的な採用サブタイトルがよく出てきます。でもアレって風通しの良さの本来の意味を履き違えている気がするんですよね。
    ぼくは以前も書いたように社長室はあったほうが良い派なんですけれど、コミュニケーションができる企業文化にデスクとか社長室の有無は本当にどうでもよくって。
     
    誰にでも何でも聞ける、間違ってることは間違ってると言いあえる風通しの良さが存在していることがコミュニケーションができる企業文化なんじゃないかと思うんです。勿論そのなかで判断軸や善悪の基準を個人任せにしちゃうと、ひとり1人の価値観に依存してしまうので、きちんと会社の価値観が必要です。会社の価値観を明示化したうえで、評価制度や人事制度、採用基準がそれらの価値観と適切に紐付けられたうえで、企業文化作りが行われている会社かなぁ。
      
    By: F Delventhal

    社員の健康を大事にする会社

    社員の健康を大事にする会社も重要です。身体が資本なんて言い回された言葉ですし、そもそも健康による差別が起きちゃいけない。でも家族の健康を気にするように、社員、仲間うちの健康に気づきあえる会社はいい会社の前提。健診受診率を高くしましょうなんてことは当たり前で、大事なの「再診率」とか「休業後の復職率」とか目測できる指標は様々にある。
     
    職業病というか国民病の1つでもある腰痛予防だとか、花粉症にも留意したいですよね。そのことによって生産性が著しく低下することもわかっているんですからね。ずっと師事してるマロッズの伊藤さんも介護職や接客業は腰痛が慢性化しているので、「正しい姿勢と、ものを動かすときの正しい動作」に関する知識をもっと企業が本腰を入れて研修すべきだと言っていたなぁ。
     

     
    そもそも社員、人材を価値と見なしている会社なら事故や病気による休職や離職、或いはそのものに遭遇する人が少ないはず。その分岐点は企業が人材を「コスト」とみているのか「価値」とみているのかですよね。いまは大量生産大量消費時代が終わって、新しい差異を作っていかなければ利潤が生まれない時代です。体験、共創ってことが重要視されるということは、人が本当の意味で資本になっていることを意識しなきゃいけない。B/Sに載っている項目だけが企業資産じゃないんだぞってことですよね。

    By: Jason Howie

    情報を開示出来る会社

    3つ目は情報を適切に適正に開示出来る会社であること。今の時代ネガティヴなことを隠すことには限度があります。まず社員にネガティヴなことを隠すと、そのことが後からわかった時点で「あぁ、信頼されていないんだな」って思われる。全部をさらけ出す必要はないし、開示にはタイミングってのもある。問題は情報を改変しちゃうことであって、やっぱり正直に示した方がいいと思うな。企業にとって情報の開示は「信頼性の担保」に繋がると思うんです。
     
    なんでもかんでも開示しちゃうのは「単なる露出狂」でしかないんだけれど、適切にネガティブな情報もポジティブな情報も予め伝える姿勢ってのはとても大切だと思うんです。ここができると新卒採用とかの場面での「分かりきった上での化かし合い」みたいな面接活動を企業も学生もやらなくて済むんじゃないかなぁあと思う。
     

    影響された冊子

    ぼくが考える「いい会社」の条件をまとめるにあたって参考になった書籍は次の3つです。
    感想のエントリーも書いた石塚しのぶさんの書籍。企業文化の重要性、コア・バリューと人事制度をきちんと連動させることで矛盾点をなくしつつ、お客様にどういう価値を提供していくのかということを考え続ける企業文化を作り出していくという視座をとても考えさせてくれます。
     
    健康については自分の体験に依ることが大きいのと、今年労働安全衛生法が改正されてストレスチェック義務化や衛生委員会設置義務の強化といった組織を取り巻く環境が大きく変化することが思考を始めるきっかけになりました。これはとてもシンプルな話なんですが、肉体的・精神的に健康であることは組織風土の健康さにも繋がると思っています。この辺は東京大学の島津教授の本にインスパイアされたり、自分の価値観的なことが大きく影響しています。
     
     
    情報を開示できる会社ってのは、企業のアニュアルレポートや開示情報いくつかチェックする機会があったんですが、まぁ見事にみなさん社員のことについては全然触れていないんですよね。財務情報と事業のことばかり。もちろんそれは重要なんだけれど、事業を支える「人」と人を支える「仕組み」はほぼ開示していないんです。あっても通り一遍等の制度の羅列ばっかり。でも採用を行う場面だとか、金融機関との交渉、或いはステークホルダーの方々とのやりとりでは結局「どうやってやるの?」「誰がやるの?」とうところに戻ってくるんです。

    By: Todd Huffman

     
    中小企業であれば「1人が抜けたら事業が回らなくなる」なんてのはごく当たり前。人に来てもらう、留まってもらい事業を成長させていくということに取組むにはまず組織が誠実に情報を開示することなんじゃないかと思うんですよね。「信頼に足る情報をできるだけ流通させる」ことが「信頼できる組織だ」という評価に繋がるんじゃないでしょうか。それって今までは起きていたけれど見えていなかった情報(インビジブル)が、簡単に可視化(ビジブル)されるいまの時代の経営ではとても重要じゃないかと思うんですよね。
     
    この辺は、去年くらいから勉強をしている知的資産経営でもでてくるポイント。なんとなく「~じゃないの」と思っていたことが言語化されているんで、知的資産経営に関する勉強はずっと続けていこうとか考えている。
     
     
    「非効率」じゃないか、とか「やることに意味があるのか」「業績とどう関係あるのか」と言われそうな領域ですが、この分野は組織開発といわれる領域。この領域にきちんとた企業ポリシーをもって取組むことが、雇用形態を安定させることになり、優秀な人材を確保することに繋がって、提供する価値の向上を図ることに繋がっていくんじゃないかなぁと思います。
     

     

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