狂気の底から這い上がる

 狂気の底から這い上がるのがベンチャービジネスの醍醐味だなぁとつくづく実感する。もちろん地獄が好きなわけないし、狂気の世界がいいとも思っていない。ので単なる比喩なんだけど、スタートした瞬間なんて底も底。その場所からいかにして這い上がっていくか。這い上がっていく途中で、うまくいったことを想像してニタラニタラするとか。這い上がったときの喜びとかを想像してね。そういう世界って「狂気」だと思うんですよ。

いいものが売れるんじゃない。欲しいものが売れるんだ

これに類したことは何度も聞いたことがある。自分も何度も言ってきたことがある。この言葉はどうやらY Combinatorの標語にもなっているみたいですね。でもスタートアップにとって超重要なことだと思う。

人の欲しがるものをつくる、このシンプルなことがすごく難しいのは、ベンチャービジネスをやった人ならきっと誰でも知っているはず。対象となる顧客ですら、自分たちが「なにを欲しい」と思っているのか理解していないことも多いしね。

だからベンチャーは「つくりたいもの」「こうあるべきもの」を作ってしまう。もしくは思い込みで「これいいでしょ」というものを作ってしまうんですよねぇ。10年前これでおもいきり資金を溶かしたわ。思い出すだけで吐き気がしてくる。

まぁそのプロセスのなかで最大公約数を探し回って、答えを見つけた瞬間にいっきに届け始めるんだけど。

なにかに困っている人は必ずいるものだし、問題意識を持っている人もいるはず。だったら簡単に会えるんじゃないか?と言われることもあるんだけど、これがまた簡単なときと、そうじゃない時があるんだよねぇ。ベンチャービジネスにとって重要なのは冒頭のこともそうだけど、資金と時間も重要。しかもこれは毎秒毎に削り取られて減っていくんだよねぇ。

Alexas_Fotos / Pixabay

だから常に「仮説と検証」を繰り返していくことで、削り取られていく速度を可能な限り、スローダウンさせていかなきゃいけない。スローダウンさせるってことは、つまりビジネスモデルを機能させるってことで、機能させるにはビジネスモデルを見つけなきゃいけなくて。そのためには充分な顧客を獲得して、次のステージにいくことを目指さなきゃいけないんだよね。

この状態を抜け出すことって結構大変で。外から見たときには「好きなことやっていていいね」「好きなことだから、大変でも我慢できるでしょ」「自分で選んだ道から大変でも当然じゃん」などの言葉をいただくことがある。まぁすべておっしゃる通りなんですけどね。

一言でいうと「地獄」みたいなものです。「胸の奥はいつもざわついている」「脳内は絶えず思考」して、しまいには何を考えているんだか、いろんなことがこんがらがっていくしね。こういうときって痒くもないのに身体中を搔きむしりたくなる。まさに「今朝のごはん覚えている?」「え?」という状態。
 
でもね、狂気の底からいかにして這い上がっていくか。這い上がっていく途中にニタラニタラする姿とか。這い上がったときの喜びとかを想像してね。その想像だけが自分を支えてくれるんですよ。だからこの世界にいる人はどこかしら「変態」じゃないとやっていけないだろうなぁ。今年はずっと、このツイートがあたまから離れないわ。。

 

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