中小企業の予算管理で大切なこと

いままで在籍した会社やお手伝いさせて頂いた会社で「予算という概念がない」というケースがありました。どうやって組織を運営しているのかというと、代表者が大体のキャッシュ出入り、月次増減を頭の中で(なんとなく)把握しているのです。その為に受注状況だとか月次P/Lはきちんと見ています。
 

予算じゃなくて予測

 
それは予算じゃなくて予測だ。というなら確かに予測。特徴としては数値情報は社内で共有していないこと。数字を一番引っ張ってきているのが代表者だったりすることです。
 
あと右腕っぽいポジショニングの人がいるケースが多かったです。その他の社員の人は何となく
「これくらいの売上/収益があるんだろうな」
と認識しています。
 
何かのきっかけで(売上減少とか利益減、或いは次のステージに行きたいとか)予算統制を行いたいという話が出てくることがあります。言ってみれば、きっかけなんていつでもあるので本人の気づきの問題だったりするものですが、経営者の背中を押すのは大概金融機関です。
 
資金調達を行う際に、事業計画だとか決算予測、資金繰り表の提出を求められだすステージがあるのです。この辺りで予算統制・管理をやらなければいけない、或いはやりたいという話がでてきます。
 

Financial TipsFinancial Tips / LendingMemo

 

予算実績管理のメリット

予測を相当作りこんでいければ、それを提出することで済むのでしょうが、今まで何となくやってきているので曖昧な点が多いのが現状です。頭の中を全て言語化・図式化できるわけじゃあないですしね。 
 
この時に一番気をつけなきゃいけないのは予算を立てて、管理つまり予算実績管理を始めると”何だか経営している気になる”という感覚に陥ることです。
 
予算によって行動が統制されてしまう

というのはとても馬鹿馬鹿しいです。
 

By: reynermedia
 
予算を立てることで得られるメリットは月次の振り返りができることです。振り返る事によって修正すべきポイントを理解する。理想(計画)と現実の差を知り、具体的に何をしなければいけないのか(しなくてもいいのか)を関係者が共有することができることが、まずは第一歩です。
 

予実でデータを知ったその次は

 
その次に整えるべき環境要因を把握し、推進していくための細かい要素を決定していくことになります。

この辺りまでミーティングで話を進めていこうとすると「面倒だな」「こいつ細かいな」という顔をされることが、いままでの経験上とても多かったのですけど、やっておかないと予算を立てた意味がなくなってしまいます。それに言語化できなくなってしまいます。 

予算は希望でもあるので変更してもいい

 
次に重要なのは月次で予算実績の差異を把握したら、当初の予算が無茶だった、或いは上方修正できそうだ、などが判ります。その時点で予算を修正すればいいんです。到底達成できそうにない予算に縛られて振り回されて疲弊するのなら、軌道修正してしまった方が余分なストレスから解消されます。
 
それに管理部門は予算の±誤差で、資金計画を立てていることも多いですしね。上方修正できるのなら余剰としてどうするかということを決めていけばいいんです。「予算管理とはそういうもんじゃない」って言われたこともありましたが、修正を余儀なくされる予算を追いかけて行動目標を課す方が不健全です。ま、その前にやるべきことが結構あるのは確か。
 

防御は攻撃に転じる条件

 
多分これって教科書通りの進め方だと思いますが、変化していくプロセスのなかで悶々とするのは代表者の頭の中の経営管理から、仕組みとしての予算実績管理体制に切り替えたい時期には通過する道なんじゃないでしょうか。自分もそういう組織の一員として体験しましたし、他の組織でも同じようなところで悩んでいました。
 
この辺りがきちんと仕組み化できていくと、リーダー層は背後を気にせず前面に出ていけると思います。

 

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