セールスファネルの入り口くらいは把握しておきたい

母集団数を確保することと、ファネルマネジメントのことについて質問されたことが何度か続いて、その都度メール返信していたんですが、せっかくなのでここにアップしておきます。別に非公開する話でもないですし、寧ろ広く知られていることなんで。ちなみにファネル=漏斗です。

受注までのプロセスを数字で把握する

 
受注までのファネルマネジメントを行う場合は、

* 母集団
* 潜在見込顧客数
* 見込顧客数
* 商談顧客数
* 検討中見込顧客数
* 受注顧客数
* 顧客数
* リピート顧客数

といった感じで社数を算出します。社数がわかればステップからステップへの転換率が算出できます。
社数と転換率がわかれば

* 行動量はどこを補えばいいのか
* 行動の質はどこをアップデートするのか

が数値として分かります。セールス担当者はこの数字の変動をデイリーで把握する必要があります。ま、日報とはこうした数字の変動を把握するために必要なものですね。数字を集計して変動を確認する。受注角度を予想して自分のセールス目標との乖離を把握する。これをやっていない会社って案外多いんです。
 
「1人はやっているけれど、他の人はやっていない」だと意味がありません。組織として把握しておかないと。
 
その数字を営業日数に対する進捗率を把握した上で、行動目標とのギャップを埋めるためにどうするか、について考えるためのシートがヨミ表です。ちなみにヨミ表とはリクルート系の社風の会社だけで使う社内用語らしいですね。[成果をあげる営業がやっているPDCAサイクル]でも書いています。
 
これができると何ができるのかといえば逆算で行動を計画することができます。
 
例えば潜在見込顧客数からの受注率が10%だと仮定した場合、潜在見込顧客数が100社あれば10社受注できる、と想定ができますよね。さらにその場合、母集団から潜在見込顧客数への転換率が50%とするならそもそもの母集団には200社が必要だって話です。
 

By: Jake Przespo

こうしてステップ毎の社数=総社数が可視化されてきます。この総和があなたの担当している顧客数です。この社数が増えてくると、組織としての取組む次のレイヤーは

*各ステップの転換率を高める

ためのマーケティング。でも現時的には一定の社数に到達してから考えても遅いんです。そもそもの行動コンセプトは、転換率を高めるため、すなわち「どうして人はここから購入するのか」ということを視座とした施策を行わなければいけません。転換率を高めることを目的にするとおかしな話になります。

つまり数字が上がれば何でもいいという派閥が産まれます。こういう営業会社って多くないですか?
 

売上とは世の中からの支持

 
行動とは組織の価値観で企業理念から紐付いてくる思想。目の前のお客様にしっかり応えていく。期待に応えて予想を裏切る姿勢が重要です。その結果として「転換率」が高まっていくんです。

売上とは世の中からの支持なんです。”とは10年以上前に、Mさんがお客様に話していた言葉で、そのシーンをぼくはよく覚えています。それを具体的に進めるための、方針が「理念は共感を生み、共感は理解を生み、理解は行動を生み、行動は結果を生む」なんです。

考える前に行動しちゃあいけない

 
重要なのはこの数字を把握して、ヨミを立てて行動するだけじゃだめってこと。それだけだと数字が分かったから「不足を補うために行動しよう!」となるんですが、やみくもに行動しても意味がありません。考える前に行動しちゃあいけない。

まず自分自身は今週何件必要なのか?と考えて今週の行動計画にまで細分化します。行動計画を達成するためのセグメントをどの業界にするのか。業界のなかでのターゲットをどこに置くのか。このセグメントとターゲットに自分の得意な業界、明らかな価値を提供できるのはどこかということを重ねあわせていく必要がありますす。
 
大雑把に言えばこの辺はSTPマーケティングとペルソナ設計ですね。そこに自分の得意な業界を重ねあわせていくと受注見込みの高いところが分かるはずです。その仮説を幾つも作ることで、行動も変化します。(とはいいつつ、ぼくはあまりペルソナ設計に力を入れることはないんですが)
 
「ステップ毎の数字を増やす行動」と「ステップ別の角度を上げていく行動」。この2つは異なるものです。
 
「新規顧客開拓」が得意な人と「深耕営業」が得意な人の個性は異なっているのですが、初期はそもそも顧客がいませんから誰だって「新規顧客開拓」です。その時期はこの異なる行動を並行してやらなきゃいけません。ですから毎日の数字見直しが必要だって話ですね。

理想としてはマーケティングisで河野さんが「どかんモデル」(「じょうごモデル」から「どかんモデル」へ)と命名されているように、100社の母集団があって100社から受注ができることが理想です。だけど現実はそうもいかない。
 
となると、まず始めるのはSTPになるのかなぁと。(今でも有効なのかとかペルソナがいいのかという議論もありますが)、初期スタートの時点では比較的有効だとぼくは思っています。ここをやらずに食い散らかすと迷惑極まりないですしね。

初期設定に執着しないこと

 
行動は常に見返すことが重要です。仮説に執着しちゃあいけないんです。STPもペルソナも仮説でしかありませんから、行動してチェックする。結果をもとに微調整を行うといったPDCAタスクが必須。言ってみればこの辺の仮説検証が打ち合わせであり、営業会議で行われるべきなんです。

ちなみにこのファネルを逆算して販売計画を作っていくはずですから、この辺が分からないとそもそもセールスマネージャーはできません。

「いいから売上上げてこい」的な曖昧とした叱咤が飛ぶ組織になりかねないので、注意しておきたいですね。

精神論に支配された営業部ほど自社にも他社にも負担をかける組織はないのですから。

 

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