マクロ経済を気にするより自社の経営体質改善を最優先の戦略に据える

マーケティングを自社内で実施しようとすると、多くは過去のデータに基づいて分析を行います。ぼくも年末や年度末が近付くとデータを引っ張り出しては分析し、次年度計画を練ることが多いです。
 

事業計画にデータを落とし込む手順

社内データの分析を列挙してみるだけでも

  1. 依頼件数(問い合わせ件数 or 申込件数)
  2. 依頼件数に対する受注件数
  3. 1件当たりの売上単価
  4. 1ヶ月当たりの売上単価
  5. 商品別の売上占有率の変化

等分析をはじめていくと様々な切り口がでてきます。そこに市場の大きさや市場調査の成長率などを市場調査データから仕入。景況感を前提に事業計画を立てていくのがセオリーです。
 
つまり市場データと自社の売上分析データはマーケティング担当者や戦略担当者にとって「未来をどう歩くべきか」の道しるべみたいなものです。

小さな会社は景気を気にする前にやるべきことがある

事業計画書を作成する際に市場調査データを利用したり予測成長率を前提にするのは重要です。そして変化が速い時代ですから、それらを常に把握しておくことはより一層重要になってきています。(やりすぎは不要ですよ)

しかし小さな会社、例えば売上高でいうと10億円未満の会社はマクロ経済動向をあまり気にしても仕方ないと思うのです。まったく気にしないという訳ではなく、マクロ経済を気にするより自社の経営体質改善を最優先の戦略に据えるという意味です。

市場にどのような変化が起きているのかを知り、過去の知見と組み合わせることで未来を予測しアクションを計画する試みは恐らくどの会社も行っています。
 
じゃあ何が問題なのかというと小さな会社ほどマクロ経済動向を気にかけて

「景気が悪いからウチが悪いのも仕方がないよなぁ」

環境のせいにして経営体質改善に手をつけないことが多くって、これが一番危険なんです。こういう突っ込みをすると物凄く嫌がられるのですが

コンペで負けたのは景気のせいなの?
売上単価が落ちるのは景気のせいなの?
環境の変化に合わせて動いていないのは景気のせいなの?
 >> データを情報にする:PDCAの前に
というところでしょうか。

小さな会社が優先すべき戦略

例えば自社が属する市場規模が5000億円と仮定してみましょう。その内に売上10億円未満の会社は果たして何社あるでしょうか?
 
市場占有率がそんなに小さな会社がマクロ経済動向を気にしてどうするのでしょう。
マクロ経済動向を気にしたところで何ができ、どこにどのくらいの経済影響を及ぼせるでしょうか。
 
もちろん小さな会社だからこそマクロ経済の影響は受けます。景気動向によって顧客のお財布動向も変化します。
 
でもだからこそ重要なことは変化に対応していくために自社の経営体質改善を行っていく必要があるのです。手の届かない景気のせいにする前にやるべきことが盛りだくさんになるはずです。

自社を筋肉質な組織にする

  1. セールスの現場の状況を常に共有する
  2. 顧客の生の声を集める仕組みを作る
  3. 個別案件の状況や受注率などのデータを確保する
  4. 感覚値を補うための数字情報を集約する仕組みを作る
  5. 顧客情報を管理し分析できる仕組みを作る
  6. 従業員が率先して毎日”気づき”活かせる職場を作る
  7. 同業他社がどんな戦略をどんな戦術で行っているか調べる
  8. 同業他社が出来て自社ができない条件はなにか把握する
  9. 条件を改善できることがあれば取り組む
  10. 効果測定を常に行い短期目標と中長期目標の舵取りをしっかり取る

以上の項目が最低限やらなければいけないタスクです。小さな会社というのは、そもそも現状把握を行う仕組みができておらず、誰かの感覚値に頼って経営されていることが殆どです。頭脳からの指令は神経を通らなければ筋肉は動けません。脳へ伝達したい情報があっても神経が通っていなければ届きません。

小さな組織はこの指令そのものを作る仕組み=神経を作り筋肉を強化することを優先すべきです。

経営改善を行うポイントを定める

「受注率を改善するのか」
「問合せ件数を増加させるのか」
「セールスリテラシーを向上させるのか」
「リピート率上昇を行うのか」

突き詰めるならば1件1件を確実に売上げていくための体制作り。
その為情報は客観的に確認できるようにします。また情報は主観を交えずに事実のみを分析していく姿勢が重要です。この情報が流れる仕組みが神経です。

KGIとかKSFとかKPI設定のこと:収益化を狙うために目標値を設定する

  • 神経を覆っている筋肉がどういう性質か
  • これが組織体質であり企業イメージを形成するものであって、外から見られている会社組織になっていくのです。

    顧客の情報をしっかり把握していくこと

    インバウンドマーケティングは見つけてもらってからが勝負。見つけてもらってリピートしてもらいながら顧客の関係をつくっていくことが重要です。となると必ず顧客情報管理の概念が必要になってきます。

  • とりあえずコンテンツをたくさん作ってPVをあげていけば
  • なんだか判らないうちに自然と問い合わせが増加するだろう
  • 1回顧客になってもらえればリピートもしてくれるはず
  • こうした発想は戦略でもなんでありません。

    思いつきの業務だけが発生しますので、瞬間的に売りあがってもそれは単なる偶然ですから再現性がないんです。結果として徒労に終わる可能性が高くなります。

    それでは気に入ってもらえる、好かれる企業にはなれません。この会社から購入したいと思ってもらえなければ集客しても意味がありません。
     

    いい企業と思ってもらえる要素は何か

    こうした仕組みや情報の流れを作り上げていくことが、マーケティング(セールス)プロセスを改善することになります。それは意思決定プロセス、指令を生み出す仕組みを作り上げることになり、結果として意思決定をスピーディーにすることになるのではないでしょうか。  

    小さな会社ほど情報を収集し、事実を把握し客観的評価を行い、対応を決定していくプロセスを持っていないような印象が強いのです。

    そこには
    ”この人が言ったから”
    戦略を決め戦術を実行していくことが
    ”組織的に是とする”
    空気があるのではないでしょうか。

    逆手に考えれば”そうした空気”そのものを収集した情報分析を基に作れた会社は大きく飛躍していけるのではないでしょうか。そして小さな企業こそ社内根回しや政治的な動きなどに労力を割かれることがなく一気に取り組むことができることなのではないかと思います。
     
    そうはいっても実際に行うのは相当な労力が必要なのですけどね。今までと脳を切り替える必要もあります。それには物凄く苦労することです。簡単に切り替えられるのなら苦労しません。今週末から12月に突入です。忘年会ばかりに参加せず自社の経営体質改善に向けた作戦を練っていきませんか。

     

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